SALES IS 科学的に成果をコントロールする営業術

「SALES IS 科学的に成果をコントロールする営業術」という書籍を読了した。

今回はそこからの学びと所感を下記にまとめたいと思う。

読書のきっかけ

2022年11月に社内での異動があり、社内IT担当からPre-Salesへと転身した。

兼ねてより、これまでの社内ITの経験を活かし、お客様に対してDXを提供する機会を得たいと思っていたため、ありがたい異動となった。

その一方で、長年社内IT担当として業務経験を積んだ私が、Salesという立場として戦うには、より科学的に営業手法を学ぶ必要があると考え本書を手に取ったことが、読書へのきっかけとなる。

本書からの学び

それでは、ここからは本書からの学びを書いていきたいと思う。

「機能」と「価値」をハッキリ分ける

商品の「機能」や「特徴」と、お客様にとっての「価値」をハッキリ分けて認識することです。

営業担当が短絡的に顧客提案をしてしまうと、商材に関する機能面にばかり注視してしまい、その機能から得られるべきお客様への価値提供が何なのかを忘れてしまうことがある。

私も、つい先日、「この機能が弊社のどのユースケースに利用できるのか。」というお言葉を頂いた。

まさに、この認識をできていなかったことによる、お言葉だったと反省している。

商品思考ではなく、顧客価値思考を意識し、今後は提案活動を続けていきたい。

「社内営業」を重視する

誰もが余計な失敗をしたくないので、「信じられる人」に仕事を任せたいのです。

すなわち、成果をコントロールするためには、いい仕事(重要な案件)を任せられるように信用で結ばれた社内コネクションを築かなければなりません。

本書の中でも述べられているが、良い引き合いを社内の関係者から頂くということは、至極ありえる機会である。

これまでの仕事を誠実にこなし、着実に成果をだすことができていれば、自ずと信頼は生まれ、仲間からも確度の高い案件を提供してくれることがある。

これはこちらから期待して待つ必要ないが、そういった機会を頂けるようしっかりと日々の案件に取り組む必要があると理解する必要がある。

「信用」してもらってから「信頼」を得る

これは「信頼」とは一朝一夕で勝ち取ることができないということを表す、良い学びだったと思う。

「信用」とは、クレジットカードの審査などでも信用調査が行われるように、「過去の実績や事実に対して行うもの」です。

実態があるのが前提です。

一方、信頼とは信用や実績を源泉にして、「この人に任せてみよう」と思ってもらう、いわば「未来に対して行うもの」です。

実態ではなく可能性の話なのです。

非常にしっくりくる表現で、過去の実績に示された「信用」がなければ、この人にかけてみようという、未来に対する「信頼」は生まれないということだろう。

まずは「信用」を得て、そこから「信頼」を得る。

この順序を忘れてはならない。

主導型の営業スタイルを身に着ける

弊社の行う営業スタイルは、「コンサルティングセールス」と呼ばれるもので、私自身も習得したい営業手法である。

本書の中で、そもそも「コンサルティングセールス」とはどういったものなのかを、わかりやすく説明してくれている箇所があることから、引用させて頂きたい。

コンサルティングセールスとは主導型の営業スタイルです。

主導するとは、「中心になって導くこと」ですから、営業パーソンは顧客の代弁者/提言者となり、あるべき姿へと導くことを目指します。(一部省略)。

お客様に代わって「理想の未来を指し示し、取り組むべきことを進言する」スタイルだと覚えましょう。

「3C + 2C X マクロ環境分析」のフレームワーク

本書の中で、アカウントプラン作成時に利用することを推奨しているフレームワークがある。

「3C + 2C X マクロ環境分析」というフレームワークで、経営学などで用いられているフレームワークを筆者の方が応用し、落とし込んだフレームワークとなっている。

1枚の資料で、「お客様」の3C、「自社」の2C、そして「マクロ環境」を加味して勝ち筋を見つける手法である。

細かい記述は割愛するが、私も本書からの学びとして、このフレームワークを用いる機会を利用してみたいと思っている。

所感

本書は、非常にわかりやすい表現で、どのように営業をすればよいか、どういった心構えでお客様に相対すればよいかを教えてくれる一冊だったと感じている。

長年営業をやられている方というよりかは、これから営業担当として活躍を期待されているような方向けの書籍だと思う。

私は後者の部類に入るため、良い学びが得られたように感じている。

本書からの学びは、すぐにでも営業活動に使えるし、使った方がよいトピックが多いことからすぐに実践をする心構え本書を読むのがよいと感じた。