Joy at Work

世界的に有名となった近藤麻理恵さん、スコット・ソネンシェインさんの著書「Joy at Work」という本を読みました。

近藤麻理恵さんこと、こんまりさんはときめく片付けで有名な方ですが、この著書では仕事の片付けに焦点を絞って話が展開されていきます。

概要紹介

本書はこんまりさんのパートとスコット氏(ライス大学教授)のパートが明確に分かれています。

  • こんまりさんは、仕事における外面の片付け(デスクを片付ける、書類を片付けるなど)
  • スコット教授は、仕事における内面の片付け(タスク、意思決定、人間関係など)

という形です。各パートで片付ける対象が明確ですので、頭から読んでも良いですし、本書を読まれた方が片付けたい対象から先に読み進めても良いような内容になっています。

私が興味のあった対象は、デスク周りの片付け方でした。本書を読んで以降効果もでています。

片付けのやる気を与えてくれるという点においても、本書は役に立つ気がします。

本書からの学び

私が本書の中で興味を持った箇所を、学びとしていくつかご紹介します。

片付けにまつわる数字

片付けに興味を持ってもらうために、本書の前半で片付けにまつわる数字を紹介してくれています。ここではそのいくつかを紹介します。

データによると、モノを探すことにかけている時間は、従業員一人当たりで年間約一週間。

そんなに探してるの!?という数字ですが、モノをなくしやすい私にとってはもっとかけているかもしれません・・・。

続いて、コンピュータ関連の数字です。

典型的なオフィスワーカーがメールの処理に費やす時間は1日の約半分。受信箱に保存している未開封の電子メールは平均199件。コンピュータにインストールされているプログラムのほぼ3分の1は使用されることがないそうです。

メールについては返信しないといけないのではないかという衝動にかられてしまうと、メールに時間を費やすことになってしまいます。この辺りは、本書でも対策について言及がありました。

そして、使っていないプログラムについては頷けるのではないでしょうか。よもやインストールしたことすら忘れているプログラムもあるでしょう。

デスクの収納のポイント

リモートワークになって自宅で仕事をしだすと、他の人が見ていないからといって、ついつい片付けが疎かになりがちです。

そうならないようにするためにも、以下のポイントに沿って片付けをすると良いと本書ではアドバイスしてくれています。

定位置とカテゴリー決め

ポイント① すべてのモノに定位置を決め、カテゴリーごとに収納すること

これはモノをなくさないためでもあり、片付いた状態をキープもできる方法なのだそうです。本書を読んで、私も棚の上に必要なモノ達の定位置を決めるようにしました。

カテゴリー別の収納のアイディアについては本棚で採用するようにしています。昔読んだ本の中でもカテゴリで棚を整理するのは良いということが書いてあったのを思い出しました。

立てて収納する

ポイント② 箱を活用し、立てて収納すること

これは抜群に効果があります。

本書を読んで以降は、よく使うノートや本は必ず立てて机の近くに置くようにしました。立てることで棚のスペースがとられないので、すっきり感が上がります。

妻にも「整理したの?」と気づいてもらえたくらいです。

机の上には何も置かない

ポイント③ 机の上には、基本、何も置かない

私も実践したのですが、これをするのとしないのとでは、仕事への気持ちの入り方が変わります。

デスクが整っているので、スッキリした感じで仕事に取り組むことができるようになりました。

今では、PCとモニタ、クッションくらいしか置いていません。筆記具も定位置に片付けるようになったので、劇的に整理整頓されるようになりました。

片付けをすると、スッキリした視界が広がるため効果的面です。今後はこの片付けを継続できることが課題になるかなと思っています。

生産性を高めるための工夫

本書では仕事の生産性を高め集中力を削がないようにする工夫が多数書かれています。

たしかにそうだと、思う内容も多く、すぐに実践できるものが多いため、取り入れやすいものが多いというのが私の読んだ印象です。

メールに時間を割かない

メールに割く時間が多いほど、生産性が低下し、ストレス度は上昇します。

非常に納得できますし、他の著書などでも良く言われているトピックです。

本書では、分類していらないメールは削除するということを推奨していますが、あまりにも多くメールが来るような時には分類する時間すらとらないのもある種正解なように思えます。

メールチェックは1日の初めと終わりの2回、というように決めておくのがいいでしょう。

私もこの方法で対応をしています。

ICT業界では、チケットベースでのタスクコントロールが良く行われています。そうしたレスポンスもまとまった時間に一気に回答してしまうことで、資料作成などの時間を確保しています。

スマホはデスクの上に置かない

スマホをデスクの上に置くだけで、その存在そのものが、仕事の能率を低下させるのです。

スマホは色々なことができる反面、集中したいときに不要な情報が入ってきやすいです。そのため、集中したいときに、如何にしてスマホから離れるかを考えるというのは大切です。

本書によると、そもそも視界にある時点で気が散ってしまうそうなので、集中したいときには視界に入らないようにすることが推奨されています。

なので、スマホはデスクに置かないということになります。

私は、ノートPCをメインとしながら、時折スマホからも会議に入ったり、チャットを返したりしているので、中々実践できていないのですが、今後はTPO毎にスマホを遠くに置く時間を儲けようかなと考えています。

感想

私自身は、片付け側の工夫が役にちました。本書を読んでからはデスク周りはスッキリしているので仕事や勉強にも身が入るようになりました。

実践しやすいトピックが多く、仕事の生産性を高めたい人にとっては役に立つことが多く書かれている一冊です。特に若手社員で、仕事の整理術や集中の仕方が確立できていないと思うの方は、むしろ読んだほうが良い一冊でしょう。

サクッと読めるので、オススメの一冊です。