科学的に正しい筋トレ 最強の教科書

「科学的に正しい筋トレ 最強の教科書」という本を読みました。

庵野拓将さんという方の一冊ですが、内容はとても興味深いです。今回はその学びについてまとめていきます。

概要紹介

本書は「筋トレ」を始めたけれど、本当にこのやり方でいいのか?」という問いに答えてくれる一冊です。

豊富な研究結果を用いて、

  • 推奨されるトレーニングフォームはどういったものなのか
  • トレーニングの強度とその回数の関係
  • 栄養や休憩はどう取るべきか

かといった、トレーニングを行っていく際に、気になる内容を科学的にどうすべきかを教えてくれます。

学びのあったトピック

細かい内容は差し控えますが、私が本書の中で興味を持ったトピックをいくつかご紹介します。

「筋肉を大きくする」方程式

本書では「筋肉を大きくする方程式」として、以下の計算式が紹介されています。

筋肥大の効果=

総負荷量(強度✕回数✕セット数) ✕

セット間の休憩時間 ✕ 関節を動かす範囲 ✕

運動スピート ✕ 筋収縮の様式 ✕

週の頻度

これを分解して考察することで、筋肉を大きくするにはどうすべきかわかりやすくなります。

特に総負荷量は興味深く、計算式に基づくと、トレーニングにおいて重さだけを追い求めれば良いというわけではないことがわかります。

言い換えると低強度でもトレーニングの効果は得られるということになります。

低強度トレーニングもおいても、回数を多くし、総負荷量を高めることで、高強度と同等の筋肥大の効果が得られることが示唆されたのです。

としており、科学的にも立証されているようでした。

可動域はどのくらいが良いのか

トレーニングをしていくと、

「このトレーニングはどこまで深くまげないといけないのだろう?」

ということに直面するのですが、本書の中でもみんなが悩む問いに答えてくれています。

本書では可動域についてをフルレンジ、パーシャルレンジ(フルレンジより浅い)と呼んでいます。

正解としては目的によって異なるのですが、

「筋肥大」を目的としたトレーニングは、フルレンジが効果的である」と推奨されているのです。

その一方で、回復に時間がかかることも指摘しています。

フルレンジでトレーニングを行う場合は、パーシャルレンジよりも筋損傷の回復時間が延長することを考慮したうえで、トレーニングプランを考えるべきである」と述べています。

つまりは、深くトレーニングすれば、その分身体への負荷も高まり、その後の回復にも時間がかかってしまいます。

もし週に何度もジムでトレーニングをされたい方がいる場合は、この点も考慮して可動域を考えると良いかも知れません。

トレーニングの適切な頻度は?

トレーニングはやりすぎると怪我のもとになりますし、やらなすぎると筋肉や筋力が低下します。

更にはジムに通える、トレーニングを行える時間や機会は人それぞれ異なるため、なかなか難しい問題です。

本書でもこの点に言及しており、科学的な見地から推奨される頻度を紹介してくれています。

特に興味深いのは、

「筋肥大の効果は1回の総負荷量ではなく、週単位の総負荷量によって決まる」

ということでした。つまりは、週単位の総負荷量が変わらないのであれば、週3でも毎日トレーニングしても効果は変わらないということになります。

この考え方は覚えておいて損はないと思いましたので、私も頭に入れておくつもりです。

一方で、筋力を高めたいという場合についても頻度が大切になってきます。本書によると、

トレーニングの回数を多くするほど学習効果が高まり、筋力増強の効果が得られるようになるのです。

とのことでした。これは神経活動を適応させるという言葉で説明されており、高強度トレーニングを正しいフォームで繰り返し行うととその適応が高まるようです。

ですので、筋力を高めたい方は怪我には気をつけつつ、高強度トレーニングにも挑戦するとよいかもしれません。

本書の感想

本書を読んで一番感じたのは、読めば読むほどまたトレーニングに挑戦したくなるということでした。

特にトレーニングをやり始めた方にとっては、知識の観点からトレーニングの質を高めてくれますので、成長を加速させる武器になってくれるものを考えています。

「なるほど、こうすれば良いのか!」という答えを教えてくれる本ですので、手っ取り早く考え方や結論だけを知りたい方は、実験過程の説明は読み飛ばしても良いかと思います。

最近トレーニングに身が入らない日々が続いていましたので、新たにモチベーションを高めてくれた一冊でした。