「やり抜く力」の鉄人に共通する4つの特徴③
※本記事は、アンジェラ・ダックワース著『GRIT やり抜く力』からの学びをまとめています。
「GRIT やり抜く力」の書籍の中において、成熟した「やり抜く力」の鉄人たちには共通点があるということを言っています。
第一回の記事では「興味」を、第二回の記事では「練習」とりあげました。
今回は三つ目の特徴について考察していきます。
4つの特徴③:<目的>
4つの特徴のうちの3つめの特徴は「目的」です。
やり抜く力が高い人たちというのは目的意識が高いです。以下に本書の一節を引用します。
<目的>自分の仕事は重要だと確信してこそ、「情熱」が実を結ぶ。目的意識を感じないものに、興味を一生持ち続けるのは難しい。
だからこそ、自分の仕事は個人的に面白いだけでなく、ほかの人々のためにも役立つと思えることが絶対に必要だ。
やり抜く力の鉄人と言われる人たちも、最初は継続する対象への興味から始まります。
- 野球が楽しい!もっとうまくなりたい!
- この曲をピアノで弾けるといいな!
- あの漫画家さんのように上手に絵を書きたい
など、興味への対象は人それぞれですが、どれも興味を抱いた対象物への好意的な印象からスタートすることになります。
長期的な視点で目的を定める
一方、長期的な視点で見ると、「何のために続けるのか」を自分の中に持つことが必要になってきます。
興味を抱いた対象に関連する目的を設定し、それを成し遂げることを目指すことで「やり抜く力」は培われていきます。
例えば、以下のような例はわかりやすいかと思います。
- 甲子園で優勝したい!
- ピアノコンクールで入賞したい
- 少年ジャンプで漫画を連載したいんだ!
こうした目的を見据え、有期的な条件の中(一定の期限がある中)、何かを成し遂げるために努力を続けることで、やり抜く力を育むことができます。
私の意見としては、若いうちに設定する目的は自己的なもので良いと思っています。
とくに小学生から高校生の間は、自己の成長や夢に繋がる目的を設定し、それに向かって努力を継続することが、やり抜く力を高める事に繋がっていくことになるでしょう。
他の人のために意味ある事を成す
やり抜く力の鉄人と呼ばれる人たちは、もう一つ重要な視点を持っています。
それは「他の人のために」という意識があるかとということです。以下に本書からの引用を紹介します。
「やり抜く力」の鉄人のなかでも、成熟を極めた人たちは、みな口を揃えて同じことを言った。「私の仕事は重要です。個人的にも、世の中にとっても」
やり抜く力の鉄人と呼ばれる人たちは、世界的にも著名な方々です。
メジャーリーガーであったり、プロアメフトの選手であったり、研究者や漫画家、音楽家も画家といった芸術家の方も該当します。
そうした方々がたどり着く境地においては、「他の人のために意味ある事を成す」ということが欠かせません。
ある領域でプロとして活躍する選手は、未来ある若者の模範として注目されるようになっていきます。
そうした環境や状況からも、「他の人のために」という意識は育まれていくのかもしれません。
一方で、「他の人のために」何かを成すという意識を持つということは、やり抜く鉄人にだけ培われている考え方ではありません。
普通に社会に出て、会社員として働き続ける人にとっても大切です。
「自分の仕事が、世の中の人のためになっているのか?」
一視点で見ればNoとなってしまうかもしれません。しかし、必ず世の中の何かに繋がっているはずです。
意味ある仕事として取り組むか、日々の流れ作業をただこなしていると捉えるのか、これは意識の問題だと思います。
考え方一つで、自分の取り組んでいることに対する姿勢は変わります。そしてそれが、長期的に継続できればできるほど、やり抜く力は培われます。
そうした観点からも、この3つめの「やり抜く力」の鉄人に共通する特徴は、他の特徴に比べ重要度が高いかもしれません。
自分だけでなく他の人にも役に立っているという意識を持ち、ブレない目的を設定することはやり抜く力にも通じます。
目的設定に悩んだときは、私もこういった視点を取り入れるようにしていくつもりです。