努力と才能の「達成の方程式」
『GRIT やり抜く力』という書籍をご存知でしょうか。
アンジェラ・ダックワースさんという方書かれた本で、私の中の2021年に読んだ本の中でトップクラスに素晴らしい内容と感じた本です。
読書からの学びのまとめは別途するとして、今回はその中で述べられている、「達成の方程式」について、私が理解した内容を整理します。
「達成の方程式」とは何か
「達成の方程式」とは「才能」と「スキル」、そして「努力」がどう「達成」結びつくのかということを簡単な方程式で表したものです。
本書において、「達成の方程式」のイメージを表した図が上記となりますが、重要なのは、
- 「達成」を得るには「努力」が2回影響する
という点です。その点を考慮しつつまとめます。
「才能」「スキル」「努力」の関係
まずは「才能」「スキル」「努力」、これらの言葉たちの関係性を表す一文を引用します。
「才能」とは、努力によってスキルが上達する速さのこと。いっぽう「達成」は、習得したスキルを活用することによって表れる成果のことだ
「何かを成し得たい」と考えたときに、その技術、スキルを習得する必要が生じます。
スキルを習得するためには、ある程度の努力が当然必要になりますが、「達成の方程式」の一つがその関係性を表すものになります。
才能 ✕ 努力 =スキル
子供達に運動や楽器を教えるようなシーンを例にとると、この式はわかりやすいです。
ちょっと教えただけで覚えてほしい動作ができてしまう子は少なからずいます。
その子を見ていると、
「この子はすごい才能の持ち主だ!」
と感じたというような経験は無いでしょうか。
こうした才能あふれる子は上達も早い、というのは直感的にも皆さん理解されているところかと思います。
つまり「スキル」を身につけたいとする初期段階では、
『「才能」は何かを習得するための速さを左右する』
重要な要素になってきます。
その「才能」を活かし、一定の努力をすることで「スキル」は身につきます。
そうした点を踏まえ、
- 才能 ✕ 努力 = スキル
という式で表すことは、理にかなっていると私も考えています。
スキル ✕ 努力 = 達成
一方で「スキル」を身につけられたとしても、そこが「達成」に向けたスタート地点であることを理解しなければなりません。
「大会で優勝する」「一番を目指す」といった目標を「達成」したいという例がこれに当ては余ります。
ここから先は、一朝一夕ではなし得ることはできません。
長い時間をかけて「努力」を積み重ね、自分の設定した目標を「達成」することができます。
これが「達成の方程式」のもう一つの等式となります。
「努力」は2回影響する
最後にもう一度、「達成の方程式」を振り返ります。
- 才能 ✕ 努力 =スキル
- スキル ✕ 努力 = 達成
ここで興味深いのが、「努力」は2回影響するということです。
成し得たい「スキル」を獲得をするためにも「努力」が必要であり、その後、「達成」を得るためにも「努力」が欠かせません。
この点が「GRIT やり抜く力」を学ぶ上で重要なポイントとなってくることから、別の機会があれば、「努力」に関しても掘り下げてみたいと思います。
GRITに興味を持ったら
私は普段、少年野球のコーチをしているのですが、その中で常々考えていることがあります。
それは、
「何故、野球をやるのだろう?」
「野球を続けていくうえで、そこから得られる学びとは何か?」
という、問いであり、この答えを探す難しさに直面していました。
その問いに対する答えの一つが、この「GRIT やり抜く力」だと考えています。
もしGRITに興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非、本書を一読頂きたいですが、その触りとして、TEDトークにてアンジェラさんご本人が登壇されている動画があります。
これを見るだけでも得られるものはありますので、この記事にも貼り付けておきます。