応急処置にはRICEを

スポーツを行う上で怪我はつきものですが、その最初の処置の仕方によって、回復に至るまでのスピードは変わってくるのではないかと考えています。

少年野球でコーチをさせて頂くにあたり、最低限頭に入れておこうと思ったのが、このRICE処置です。

以下がそのワード達で、書籍によっては、RICEの前にPがついてPRICEとしている例もあります。

  • (P:Protection(保護))
  • R:Rest (安静)
  • I:Ice (冷却)
  • C:Compression (圧迫)
  • E:Elevation (拳上もしくは高挙)



今回はRICE処置について1つずつご紹介します。

題名は一般的に呼ばれるRICEを採用しましたが、せっかくなのでPの部分も説明します。

(P)RICE処置について

それでは(P)RICE処置について1ワードずつ書いていきます。

P:Protection(保護)

運動中にケガをした場合に最初にするべきことは、運動を中断しケガをした部分を保護(Protectionを)します。

保護をすることで、二次損傷を防ぎ移動時の負担を軽減します。

R:Rest(安静)

ケガをしたらすぐに運動を中断して安静(Restな状態)を保ちます。

暑い日であれば、日陰で涼しい場所で休憩をするように促します。


I:Ice(冷却)

アイスパックなどの冷却用用品を用いて、患部を冷却(Ice)します。

当てる時間は10~30分程度に留め、1~1時間半毎に繰り返すと良いとされています。



直接当てるのでも良いですが、冷やしすぎると皮膚にダメージを与えるため、アイスパックを包帯やタオルなどで包み、直接皮膚に当てすぎないようにするのが良いです。

現場にいる私の感覚としては、複数回の冷却処置(1~1時間半後にまた冷やすこと)が必要な場合、最初に冷却をしてケガをした子が落ち着いてきたら、すぐに帰宅を促したほうが良いと考えています。

1時間半あれば病院に行けるケースが大半なので、保護者の方と病院へ向かい、適切な処置をして頂くのが最善だと判断しています。

C:Compression(圧迫)

患部に腫れが出てきそうな場合は、パッドやフェルト、スポンジなどを当てて、軽く圧迫をします。

その上に包帯やテープを巻きます。

E:Elevation(拳上)

ケガをした患部を心臓より高いところに保ちます。これを日本語では拳上、高挙と言うそうです。

この拳上(Elevation)の目的は、腫れの悪化を防ぐ意味合いで強く、特に足は腫れやすいため、意識をしておくと良いそうです。

準備しておくと良いもの

最後に、(P)RICE処置を行うのに、予め用意しておくと良いものをご紹介します。

以下のようなものがあります。

  • テーピング【P】
  • 三角巾【P】
  • ダンボール【P】
  • 雑誌【P】
  • アイスパック【I】
  • コールドスプレー【I】
  • コールドパック【I】
  • コールドバンテージ【I】
  • パッド【C】
  • フェルト【C】
  • ガーゼ【C】
  • 弾性包帯【C】
  • エラスチックテープ【C】
  • クッション【E】
  • 包帯【全般】
  • テーピング【全般】
  • 絆創膏【全般】
  • 消毒【全般】
  • ハサミ【全般】


救急箱を時折確認する

現場にいて思うのは、ケガをした子が出たときに必要なものがないと焦ります。

冷静にケガをした子供を保護すべき状態で、指導者側が焦ってしまっては子供にもその焦りが伝わります。



そうした状態が起きないように、救急箱の中身を確認するのが良いと考えており、時折救急箱の中身を確認するようにしています。

ケガが起きないことがベストですが、起きたときに焦らないためにも準備は必要ですね。