やさしさでできている少年野球
4月3日、私の所属する少年野球チームが動き出しました。
子どもたちへの運動においては、まだまだ身体慣らしのメニューが主ではありましたが、楽しそうに身体を動かしている姿を見るととても嬉しくなりました。
ですが、今日の話の論点は子どもたちではありません。練習再開を前に、多大な協力をして下さったお母さん達の話です。
軽い気持ちのLINEから始まった
今年度は、私がチームの父母会長を行っているということもあり、諸々の周知や連絡事項は私からしています。
練習再開日の朝、ふと、先週行った卒部式の荷物が、雑多に部室に片付けたままであることを思い出しました。
そこで役員さんLINEにて、簡単な荷物整理と部室の掃除の協力をお願いさせて頂きました。
二つ返事で気楽に引き受けて頂き、部室の掃除が始まりました。
どうせ片付けるならしっかりと
役員さんには練習開始の30分前に集まって頂き、部室の掃除が始まりました。
部室の中もモノだらけで、まずは手前にある物を取り出してから整理をしないと先に進みません。
大きいものから外に出し始めていると、手伝いで来ていた妻が言います。
「どうせこんなに物を出してやるなら全部片付けたい!」
他のお母さんたちも「そうだよね!」と、協力的で本格的な掃除スイッチが入りました。
いよいよここから、部室の大掃除が始まります。とりあえず、部室のいらないものを出してみます。
- 10年以上前の書類(昭和58年の資料も発見)
- もう使われていないBBQセットや食器
- 壊れたピッチングマシーン
- (少なくとも)4年は使っていないバット
- 壊れかけた鉄アレイ
などなど、とにかくいらない物を外に出していきます。
もはや部室の中身の30%くらいはいらないものだったのかもしれないと思うくらい物が出てきました。
少年野球チームの歴史を感じさせてくれる、時間にもなっていたかもしれません。
役員さん以外の保護者の方もお手伝い
練習初日だったこともあり、1時間くらい部室と格闘していると、役員さん以外の保護者の皆さんもグラウンドに来て下さりました。
本当はお子さんの練習姿を見ることが目的だったのかと思いますが、部室の前に積まれた荷物を見るやいなや、何も言わずに掃除に加わって頂けることとなりました。
人数も増えたことで、掃除の段階が一つ上がります。
掃除というよりこれはリフォーム?
モノを出して掃除しているとあることに気づきます。それは、
「そもそもの片付ける物が置かれている配置が悪いのでは?」
これに気づいてしまった皆さん、ついには部室の中にある棚も一旦外に出すことになりました。これでついに部室の中が空っぽになりました。
空っぽになった部室を見て、これはもはや掃除でなくリフォームの域に達しているのではないかと言うくらいのレベルの片付けになってきました。
こうなったらお母さんたちを止めることはできません。ここからの戦いは、お母さん方にお任せすることにさせて頂きました。
そのかわりに私は、練習が本格化し始めたことから、子供達の練習を見ることに専念します。
部室の配置、全とっかえ!
この日の練習は午前中のみのでしたが、練習の間もお母さん方を中心とした片付けは続けられました。
本当に感謝以外の言葉が出てきません!
練習終了後に部室を覗かせて頂くと、そこには以前の部室の様子は一切ありません。
完全に生まれ変わった部室が、私の目の前にありました。
- 広いスペースを生み出す収納棚の配置
- 子供たちが入りやすいようにスペースのある手前の空間
- 大人が使うものは奥に整理整頓
- 草刈り機、数ヶ月に一度使うものは右脇に収納
などなど、子供たちや利用する人たちを考えた間取りになっており、以前の状態を知っている方が見ると感嘆の言葉以外出ないような状態になっていました。
廃棄物は一時的に自宅で保管
部室の掃除は部室内だけではありません。廃棄物をきちんと捨てるということも考えなければなりません。
部室の付近に置いておくわけにもいかない、とお母さんたちで話し合い、捨てる予定の廃棄物は一旦手分けして各家庭で預かって頂くことになりました。
何から何まで対応して頂き、保護者の皆さんには本当に感謝です!
保護者の皆様に支えられている
この日の出来事を通じて、本当に少年野球チームは、保護者の皆様に支えられてできているんだということを改めて感じました。
ここ最近の風潮として、両親共働きが普通となってきたことで、親の負担が大きいとされるスポーツ少年団の活動を敬遠する方が増えてきていると聞いています。
それは時代の流れでもありますのでとても理解できます。
しかし、その一方で、金銭的対価がなくとも子供達を思い、社会に奉仕する事で得られるものもあると考えています。
- 何か困っている人を助ける
- 皆が喜ぶことを協力して行う
- 自分ができることを見つけ行動する
こういったことを、”意識せず”子供たちの目の前で行うことこそが、子供たちの社会貢献意欲を高めることに繋がると私は信じています。
(実際のところ、本人がやりたいし楽しいからやっているところが大きいかもしれませんが、ちょっとカッコよく書いてみました。)
そして、こういった活動で得た関係は絆へと変わり信頼に繋がります。
今日の出来事で、チームの雰囲気も良い方向へ変わっていったことを実感しています。
本当に少年野球というのはやさしさでできているなと感じた一日でした。