2020年 友遊ボール指導を振り返って

昨年から友遊ボール(低学年向けの柔らかいボールを使った簡易野球)の監督をやらせて頂き、2020年の全行程が終了致しました。

結果としては相手強豪チームに敗退し予選敗退となりましたが、私個人的にはこれまでにないハイレベルなプレーを展開することができたのではないか考えています。

今日は今年一年の振り返りとしてまとめていきたいと思います。

何を目標としていたか

今年一年、私が以下の三点を目標に行動を活動を続けていました。

この目標は特段チームへ公表しているわけではありませんが、2020年の指導をするにあたり行動の軸となるよう設定したものです。

  1. どんな学年の子にも楽しいという気持ちを持ってもらう
  2. 子供たちが自分で考え行動できるようになる
  3. 市内大会三位入賞以上

1つ目と2つ目は抽象的な (ビジョンに近い) 目標設定となってしまっていますが、そのあたりはさておき、以下にて振り返りを行っていきたいと思います。

どんな学年の子にも楽しいという気持ちを持ってもらう

まず目標に対する実績所感をお伝えすると、概ね達成できたが課題要素は残っている(70点くらい?)といったところです。

もう少し言葉で表すと、

「楽しいという気持ちを子供達に持ってもらえてはいるが、実質的な部員増加には至っていない」

という感じです。

友遊ボール開催は、低学年の子供達に野球の楽しさを知ってもらい野球人口を拡大するという目的があります。そのため、私が所属するチームにおいても入部に向けた体験活動の一環として友遊ボールを開催しています。

そういった背景から、参加する子供達は低学年以下の子たちですので、細かいことは気にせず他の子供達とワイワイやりながら、野球を楽しめることを主軸にメニュー作りに取り組みました。

その甲斐あってか体験リピーターも増え、平均参加人数が7人程度から10人近くになってきたことから、良い方向に進んでいると感じつつあります。

こうした経験から、私の中で体験者が増えるためには循環的要素が必要だと考えるようになっており、それは以下の通り、子供達の楽しいと感じてくれた体験から始まります。

体験参加者増加に向けた循環的要素

  1. 子供達が楽しいと感じてくれる
  2. 体験に参加してくれたお子さんが、「また体験に来たい。」と言ってくれる
  3. 複数回参加することで、保護者の方の信頼を勝ち取ることができる
  4. 体験者数が増加し参加者の友達や練習メニューのレパートリーも増える
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体験の参加者は子供達ではありますが、インフルエンサーになって頂けるのはその保護者の方です。つまりは、どちらの信頼も勝ち得ることができないと、体験者増加の歯車が回りません。

歯車が回りだすと、体験に参加下さった保護者の方が、野球に興味を持っている御家庭のお子さんを誘って頂きやすくなります。そういう意味においては平均体験者数が増えたということは循環に向けた一歩を歩めたと言えそうです。

さらには最近では幼稚園生のお子さんの参加が多くなってきています。

これは小学生以下のお子さんにとっても参加しやすい雰囲気作りができた証拠でもあるかと感じています。こうした良い点にも着目しつつ来年また頑張っていく所存です。

一方で、実際体験に参加してくれたお子さんが入部してくれた実績は0です。

これには私の所掌する体験活動以外にも目を向ける必要がありますが、来年はより具体的に部員増加に向けた活動への施策を練っていく予定です。

子供たちが自分で考え行動できるようになる

2点目の目標については、達成できたと言えるというくらいの実感があります。

今年の三年生は二人だけでありながらもチームをよくまとめてくれたと思います。我が出てしまう面も見られる点はありましたが、「僕はこうしたい。」という意志を自ら持ち実践してくれました。

野球をプレーする主役は子供達です。

監督・コーチはその支えとなる必要はありますが、可能な限り試合でのプレーを指示すべきではないと考えています。誰かに操作されると楽しさは半減するという考えから、そうした点には特に意識して指導しています。

子供達で考え判断できるようになるためには、「こういう時にはこうする」という引き出しを増やしてあげるということと、いざやりたいと挑戦した時には肯定してあげる(褒めてあげる)ということが必要です。

そういった面では、一年前に出来なかった判断やプレーができるようになったことは大きな成長だと感じています。特に走塁面では顕著に現れており、積極的に次の塁へ向かうことに挑戦しつつ、打球の状況によっては進塁しないということが自然にできるようになってきました。

その一方で課題点とも見え出してきています。

子供達で決めてよいということは、自分の「我」を通して良いという意味ではありません。チームのために、時には自分の意志や希望とは反する行動をしないといけない時もでてきます。

「僕は本当は内野をやりたいけど、チームのことを考えると外野を守ったほうが良いな。」

というように、チームの最善を自分で考え、理解し、行動できるようなってもらたいと考えています。

これまでこういった時には、ポジションテストを行い、勝ち負けをつけることで決定をしてきましたが、来年においては次のステップへ進めるよう挑戦したいと思います。

市内大会三位入賞以上

そして三点目、この目標は冒頭で申し上げたとおり、果たすことができませんでした。

私の指導力不足で子供達を入賞へ導くことができませんでした。これは大いに反省すべき事項です。

友遊ボールではピッチャーが三振を取ってアウトを増やせません。そのためバッターの打ち損じた打球をいかに正確にアウトにできるかが重要になってきます。特に内野ゴロはより正確にアウトにする必要があります。

この小さな積み重ねの差が、試合では大きく得点の差として出てきます。来年は守備面を強化し失点を防げるチームを目指していきたいと思います。

その一方でバッティングでは思いっきり外野まで飛ばせるようになれる打力を身につける必要があります。内野ゴロではエラーを期待しない限りアウトになってしまいます。強いチームは内野ゴロは簡単にアウトにされてしまいます。

この両面を限られた時間で向上させられるよう、練習メニューを工夫しつつ来年はメダル獲得を目指す所存です。上位三位以上となったチームと対戦もしていますが、年々差は縮まっている印象です。来年こそは三位入賞を目指します。

2021年に向けて

来年の目標設定はまたの機会に行いたいと思いますが、今年は私が実践したい指導の土台を築けた一年だったように思えます。

楽しいを追求しつつ強いチームを目指す。

私は両方を目指す手段は必ずあると信じています。試行錯誤しつつでも、良い方向へ進めるように来年もまた努力を続けていきたいと思います。