少年野球体験会のメニューと反省

先日私の所属する少年野球チームにて、野球体験会を開催させて頂くことになり、その指導役を担当させて頂きました。

 

その中で行ったメニューや反省などを記事にして残し、次回への糧にしたいと思います。

 

尚、野球体験会の対象年齢は小学生以下ということ以外ありません。
ですが、傾向的に高学年は生活スタイルや重視しているスポーツが決まっていることが多く参加確率が低いことから、結果的に低学年を対象とした体験会となっています。

まずは少年野球体験会を行うにあたっての、私からの伝えたいことを述べていきたいと思います。

まずは子供たちに楽しんでもらう事が第一

野球体験会を行う上で一番大事なモットーとして上げたいのが、

 

「まずは子供たちに野球を楽しんでもらう」

 

ことが第一だと考えます。


そのために有効だと考えていることが2点、それは

 

「成功体験」と「競争」

 

です。

 

小さくても良いので何かしらの成功体験を経験してもらい、「僕も(私も)できるかも!」という思いを持ってもらうようにします。

 

そして、その一方で競争もしてもらい「もっとやらないと上手になれない」という思いも持ってもらいたいというのが私の体験会のゴールです。

 

ただ競争面に関しては、個人での競争にはせず、複数人やチームでの競争が良いと考えます。その辺りは、実際のメニューの中でご紹介します。

 

「走・攻・守」+「投」を体感してもらいたい

せっかく貴重な時間を割いて体験にきてもらっているので、

野球における必要なエッセンス「走・攻・守」における経験、そしてみんなが憧れる「投」(ピッチャー)を体験していってもらいたいと考えています。

 

その中で何か一つでも楽しかったと思うものを見つけてくれればOKかなと思っています。

野球体験会メニューのご紹介

上記で色々と考え方を語らせていただきましたが、その内容を意識して考えたメニューは以下の通りです。


ちなみに体験会全体としては2時間となります。

[野球体験会メニュー]

  1. ランニング
  2. 体操
  3. アップ(スキップ、腿上げ、ダッシュなど)
  4. ベースランニング
  5. キャッチボール
  6. ゴロキャッチレース
  7. ロングティー(トス、スタンド) or ストラックアウト
  8. Tボールで紅白戦

以下にて、それぞれのメニューに関する詳細をご紹介します。

ルーティンを経験してもらう(ランニング~アップ)

野球体験メニューのNo.1~3は、恐らくどこの少年野球チームでもやっているであろう、ルーティンとなるアップメニューです。

私の所属チームにおいても練習開始の際には必ず行っていますので、体験といえどもこの3つは敢えて変更せず組み込んでいます。

ベースランニングで野球の「走」を体験

アップまで終えたら、まずは「走」の経験をしてもらいます。チームに属せば非常におなじみですが、私としては走塁を楽しみながら体験してもらうにはとても重要なメニューと考えます。

 

ベースランニングでは、可能な限り総力が均等になるよう二チームに分け、ホームと二塁に別れてダイヤモンドを一周リレー形式で競争をします。

もし、一度競争してみて差がついてしまったようであれば、片方にハンデをつけてあげて、できれば今度は負けてしまったチームが勝てるかもしれないくらいの競争にしてあげると良いと思います。

 

ベースランニングでの競争は子供達も大好きですのでオススメのメニューです。

キャッチボールで肩慣らし

ここは大事な点なのですが、今回の体験におけるキャッチボールは、このあと行うゴロキャッチレースとストラックアウトに向けた肩慣らしが主目的です。

 

そのため、今回の体験会においては時間の関係もあることから、必要最低限のこと(サイドスローでは投げない、相手が見てないのに投げるのはダメ)だけは教えますが、フォーム等の指導は行いません。

 

キャッチボールがきちんとできることは、今後野球を続ける上で非常に重要ですが、体験の数十分の一回だけで指導することは不可能ですので、本格的な指導は入部が決まってからに取っておくのが良いと考えます。

ゴロキャッチレースでアウトを取れる楽しさを!(「守」の体験)

次のメニューはゴロキャッチレースです。

勝手に私が名付けていますが、言うなれば内野ゴロでアウトを取る練習です。

 

ランナーチーム(バッターランナー)と守備チームに分かれてこの練習は行います。

今回は野球体験会で守備の成功体験を目的としているため、守備チームは体験の子供達が行い、バッターランナーを入部した子供達はやってもらいます。

 

ゴロキャッチレースのルールは以下の通りです。

[ルール]

  • 制限時間は3分間(時間はご自由に!)
  • ノッカーは守備チームの子供がアウトが取れる程度のゴロを打つ(手で転がすのもアリです)
  • バッターランナーはバッター方向から一塁で駆け抜ける
    (セカンドゴロでアウトになるかならないかの距離からスタート)
  • あらかじめ決めておいたアウト数を取れたら勝ち!

ロングティーでできるだけ遠くまで飛ばそう!(「攻」の体験)

次はバッティングの体験です。バッティングに関してはロングティーを行いました。

今回の体験では場所の関係上2箇所で行い、片方は大人の方からのトスで打ち、もう片方はティースタンドで打つようにしました。

 

ティースタンドで打つのは次のティーボールに向けた準備という意味で、単にバッティングを楽しむだけであればトスのみのロングティーでも良いかと思います。

 

ここでオススメしたいのは、子供達の打球がギリギリ届くか届かないくらいの距離にホームランの目安を置いてあげるとことです。

目標が明確になると子供達も挑戦しやすくなりますので何らかの目標物を置くことはオススメです。

ストラックアウトでピッチャーに挑戦!(「投」の体験)

ピッチャーの経験を多少なりともしてもらいたいと思い、ストラックアウトもロングティーと並行して行っています。


今回は時間と人数配分の関係でロングティーを行う子を含め三組で順番に行いました。

 

ストラックアウトにおいては投げる距離はあまり気にせず、体験の子がノーバウンドで届く距離で行いました。9枚達成することはなかなか難しいので、1アウト分の三枚達成くらいがちょうどよいかと思います。

 

初めて体験に来てくれた子も三枚達成することが出来て、ガッツポーズしていたのがとても印象的でした。

 

私の所属しているチームではストラックアウトの的があるのですが、もし無い用な場合は簡単な的で良いかと思います。

例えばフラフープの輪をストライクゾーンに見立ててあげるというのも面白いかもしれません。

最後はティーボールで試合に参加してみよう!

今回の体験の最後においては、始めての営みでしたがティーボールで簡易な試合を行ってみました。

 

これまでは

「体験でいきなり試合をすることなんで無理」

「試合は入部してから経験させる方が良い」

という意見もあり行っておりませんでしたが、これまで練習してきたことが何に活かされているかを理解するには、試合経験をあったほうが良いと考え、今回はメニューに組み込むことにしました。

 

ですが、いきなり投球した球を打つのは難しいですし、三年生以下で行っている友遊ボールではゴムボールでの試合になってしまうため、結果、ティーボールでの試合を行うことにした次第です。

 

試合を行うにあたり、入部済みの子に適切に動いてもらう必要があることから、一部変則的ではありますが、

 

  • ルールは参加する子供達の馴染みのある友遊ボールのルールを適用
  • 守備陣は人数にこだわらずできる限り参加する
  • バッターも全員が順番に打つ
  • 体験組の子はアウトになったとしても最初だけアウトカウントは増やさない

 

という感じで行いました。私が感じる所感としては、多少なりとも練習で味わえない試合ならではの楽しみを感じてもらったかなと思い、やってよかったと感じています。

 

以上のようなメニューと取組方法で野球体験を行いました。
以降においては、今回の体験会の感想と反省を記していきたいと思います。

野球体験会における感想と反省

野球体験会は毎年行われるますので、来年の体験会をより良いものにすべく、今回の体験会における良かった点と反省を記していきたいと思います。

野球体験会における良かった点

全体的には子供達に体験を楽しんでもらえたかなと感じています。


子供達からの「えー!もう終わりなの?」という言葉は、ある種最大の賛辞かもしれません(笑)


野球体験会にチーム関係者ではなく、完全に初めてで参加してくれた子供は一年生の一人だけでしたが、体験会を楽しんでもらえたようで、翌週の友遊ボールの体験会にも参加してくれました。

 

お母さんからも今後も連れてきたいというお言葉を頂く事ができたことから、今後の入部に向けプラスの活動ができたものと思います。

野球体験会の反省点

今回の体験会においては、以下を反省点として考えています。次回の野球体験会では改善できればと考えています。

  • 全体的な時間配分が甘く、2時間枠の体験会を10分オーバーしてしまった
    • 内容がてんこ盛りになってしまっている事もありますが、できれば削りたくないためきちんとした時間配分が必要であると強く感じました。

  •  事前に体験会メニューを手伝っていただけるお母さんやお父さんコーチに共有すべきだった
    • ある程度の人数が集まってくると一人で対応することは不可能です。

      そのため、あらかじめこういったことを予定しているということをお手伝い頂ける皆様にお話しておくべきだったと反省しました。

      同じような体験会があった際は、あらかじめこういったことがしたいということを相談しようと思います。

  • 既に入部済みの子供達に役割を事前に伝えるべきだった
    • これは体験会を行うにあたり、事前に入部済みの子供達に役割を伝えることはとても重要な事だと学びました。

      野球体験会においては、入部済みの子供達は

      「プレーヤー」ではなく「サポーター(お手本+お手伝い)」

      になってもらう必要があります。この理解を入部済みの子供達にしてもらえないと、

      「僕の打つ番が少なかった」

      「僕はまだ少ししか守れていない」

      というようなフラストレーションが溜まり、円滑に体験会を進めることができなくなってしまいます。

      そのような事が無いようにあらかじめ部員の子供達には役割を伝える必要があったと考えています。

以上となります。

今年の野球体験会においては、円滑に進めることが出来なかった部分もありました。

ですので、次回の体験においては、より良く、かつ子供達に楽しんでもらえる体験会になれるよう努力していきたいと思います。

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