25年越しのバトンタッチ

 

小学1年生の冬から野球を始め、2年半経った今日、長男が初めて公式戦のマウンドに立ちました。

 

 

今日行われたのは、四年生以下で行われる低学年大会の一回戦でした。

 

 

 

試合自体は13-14での惜敗という結果でしたが、苦しい状況下においても落ち着いた投球を続け、85球という四年生にはかなり多い球数を一人で投げきってくれました。

 

時間制限により、3回までの試合となりましたが、その9つのアウトのうち、6つを三振で取ることができたのは、本当に素晴らしかったです。

 

さて、

この話から時は遡り、約25年前。私がまだ小学生の頃の事です。

 

当時、今の長男のように野球少年だった私は、いつかピッチャーがやりたいと思っていました。

「いつかは三振をバシバシ取って活躍するんだ!」

当時の私はそう胸の中では思っていました。

 

 

そんな中、他の子より成長期が早かった私は、周りの子よりも身体が大きかった事もあり、ピッチャーができるチャンスを何回かもらった事もありました。

ですが、何度やってもストライクが入らず、四球やワイルドピッチで試合を崩し、1、2回練習試合で試された以降、二度とピッチャーを守る事はありませんでした。

 

 

悲しくも、私の夢は儚くも敗れ去りました。

 

 

その頃から25年の時を経た今日。

 

長男が堂々と公式戦のマウンドで投げている姿を見ながら、子供の頃の自分の姿を重ねている私がいて、本当に胸が熱くなりました。

 

そう、私の子供の頃の夢を、長男が叶えてくれたのです!

 

 

何度投げてもストライクを取れず、悔しながらに諦めたピッチャーになる夢を、25年の時を経て長男が叶えてくれました。

 

 

試合結果は関係ない。

 

 

チームのために全力を尽くして投げきってくれた85球を、私は忘れる事はないと思います。

 

 

本当にありがとう。

 

試合終了後、悔しくて長男は涙を流していました。

ここから先は、長男が描くストーリーです。

 

 

初めての公式戦が苦い試合だからこそ、次の一歩が踏み出せる事もあります。

私はこの試合の長男の投球を見て、長男なら、投手としての野球人生を歩めると思いました。

 

 

まだ、長男の投手としての道のりは始まったばかり。

 

25年越しのバトンを託し、

 

これからも長男の成長を見守っていこう、

 

そう心に誓った1日でした。