一人称で自分を表現できる幸せ

突然ですが、みなさんは自分の事を何と呼んでいますか?

 

「私」、「僕」、「オレ」など様々な表情があり、その人その人によって使う一人称は異なります。今回はその一人称での表現については書いていきたいと思います。

 

私はこれまで自分の事を表現する時は、「僕」を使っていました。

理由は単純で、「私」では固すぎるし、「オレ」ではカッコつけ過ぎていると思っていたからです。言わば、自分を表現するにあたり一番しっくりくるのが「僕」だったからということです。

 

そのため、私は仕事においてもプライベートにおいても、基本的には「僕」を使って自分を表現してきました。

 

そんなある日、私の上司から、

 

「仕事の中で僕を使うの良くない、“私”を使いなさい」

 

と言われました。その言葉は、業務上において「私」を使うという事は、

 

「一番自然かつ、不快な思いを相手にさせないから、仕事においては“私”を使った方が良い」

 

という、アドバイスだったのですが、言われた当初は全く腑に落ちませんでした。

むしろ今まで通してきた自分が正しくないようにさえ思え、正直否定的な意見さえ頭の中にあったの覚えています。

 

ですが、上司からの一言でもありますし、言われたその日からしばらくの間、「僕」から「私」へ変えていく旅が始まりました。

 

最初のうちは非常に慣れず、「僕」と言った後ですぐに「私」に変えるという恥ずかしい日々を過ごしつつ、プライベートも侵食され、少年野球の子供達に対しても、「僕」と「私」をごちゃ混ぜにして語りかけると言ったことがままありました。

 

このままでは良くないと思い立ち、カフェでコーヒーを飲みつつ、なぜ上手くいかないんだろうと振り返って見ることにしました。

 

そもそもの発端は、「私」を使いたくないという所から来ています。

 

では、何故使いたくないのか。

 

それは「私」を使うと本来の自分ではない感じがするから。

 

では何故、「私」だと本来の自分ではないのか。

 

仕事をしている時の自分は、本当の自分じゃ無いから?

 

それは決してそんな事はない。仕事をしている時だって、そこで表現している自分は自分。

 

プライベートの時の自分とは異なるかもしれないけれど、「オン」の時の自分として頑張っている。

 

そう考え直すことで、仕事モードの時の自分と、プライベートの時の自分を表現する方法を分けたって良いのではないかと思うようになりました。

 

仕事やオフィシャルな対外的な場では「私」。

 

プライベートやリラックスした場では「僕」。

 

状況によって自分を使い分ける事を肯定するようになってからは、不思議なくらいスッと体が反応し、以降、仕事の場においては「私」を用いた一人称で自分を表現することが自然になりました。

 

上記の経験に加え、今私が読み進めている本、

 

「Think clearly」

 

の中にも、同じような事が書かれていました。

 

意識的に「二番目の人格」を作りあげる

 

と良い、という事が書かれており、私の経験則を裏付けしてくれたようで、
その文章を目にした途端嬉しくなりました。(読み終えたら感想を書きたいと思います。)

 

少し話は変わりますが、私は今業務上、海外のメンバーと英語でコミュニケーションを取る機会が非常に多くあります。

 

もちろん英語で一人称は、「I」だけです。

 

つまり、日本人である私が直面していた悩みは、海外に目を向ければ、

そもそもそんな悩みすら起きうる事がありません。

 

逆に言えば、

 

一人称で自分を表現できるのは、日本人だからこそできる特別なこと

 

なんだとという事に気がつきました。

 

それからは、むしろ積極的に「私」と「僕」を使い分けるようになりました。

 

一人称で自分を表現できる幸せを感じながら。

 

 

ここまでお読み頂きありがとうございました。

同じような悩みを抱えている方がいれば、私の経験が少しでもお役に立てれば幸いです。

 

「オン」と「オフ」を使い分ける事は悪くない。状況によって色んな自分を使い分けてみて下さい。

 

色々な一人称を使いながら。

 

それは日本人だからできる、特別なことですから!

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